捻挫

《原因》

捻挫はその名前の通り『捻(ひね)る、挫(くじ)く』などによって痛みや腫れが起こるケガです。

主に「関節に強い力が加わること」が原因と言われており、スポーツ中に無理な体制のまま地面へ着地してしまったがために膝や足首を捻挫するケースや、バランスを崩して思わず手をつき、手首や肘を捻挫してしまった方など多いのではないでしょうか。

日常の中であれば、階段などの段差でバランスを崩してしまい、足を挫くなどの経験をされた方もいるのではないでしょうか。

捻挫が中高年に多いのは、足腰が弱り始めてバランスを崩しやすいからです。

《症状》

捻挫した部位に痛みや腫れが現れます。靭帯や組織に損傷が激しい場合は、内出血などの症状が現れることもあります。内出血が激しく、歩行が困難な場合には、骨折を伴っている場合もありますので、症状が重い際は、速やかに医療機関での受診もお勧めします。

軽度の捻挫でも、痛みを我慢しながら生活することにより、足首の捻挫であれば偏った歩行が癖になってしまったり、その他の部位でも繰り返し捻挫しやすい状態になる事も多いです。なので、我慢せずに、すぐに当院やお近くの医療機関でご受診ください。

どうしても動かなければいけない場合は、サポーターの着用や、テーピングで固定して、患部の負荷を和らげることも重要です。 

【捻挫には『RICE処置』】

捻挫してしまった際にはまずは『RICE処置』と言う基本の応急処置を行い、悪化を防ぎます。

そして徐々に痛みが落ち着いてきたら、軽い運動からリハビリを開始していくことが一般的な方法です。

 ①Rest(安静)

患部の腫れや血管と神経の損傷を防ぐために「安静」にします。
痛みを確かめようと患部を押したりむやみに触れることはやめましょう。

②Icing(冷やす)

炎症を沈めるために冷やします。冷却グッズがなければ、ビニール袋に氷と水を入れて代用します。

凍傷になる恐れがあるため、直接肌には当てず、タオルを一枚挟むなどして行いましょう。
15分から20分ほど冷やしたら一度やめて、痛みが出てきたタイミングで再び冷やすを繰り返します。

3日経っても痛みが引かない場合は骨折も考えられるため、医療機関で診察を受けるようにしましょう。

③Compression(圧迫)

テーピングや弾性包帯を使って患部に圧をかけて内出血による腫れの広がりを防ぎます。強く圧迫してしまうと、患部の腫れがひどくなった際にうっ血してしまう危険もあるため、指先の色が変色してこないこと、しびれなど感覚の異常が出ないことに注意して行いましょう。異常を感じたらすぐに圧迫を緩めてください。

④Elevation(挙上)

腫れを軽減させる目的で、患部を心臓よりも高い位置に挙げてそのまま安静にします。

患部への血流を緩やかにし、症状の悪化を防ぐことができます。

患部に負担がかからないように、クッションなどを使ってその上に足や腕を乗せると良いでしょう。

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